撮影の際には、空中三角測量や図化を行う際に基準になる対空標識が設置されますが、この点が間違いなく写真に写りこむように、計算をして計画をたてます。 まず、地形図に必要範囲をカバーするような直線を引きます。 直線コースに乗って撮影をするのが最も効率的に写真を利用できるからです。地形図からその場所の標高が解かるので、写真を目的の縮尺になるように撮影するには、どれぐらいの高度で飛行すれば良いかを割り出します。
これは、札幌市北側の撮影計画図です。(上が北です。) 東西に線が引いてありますが、これが撮影コースです。 撮影縮尺とフィルムサイズにより、一枚の写真に何km四方が写るかが決まります。ここから、写真がラップして写るようにコースを決定します。
写真と写真の重なりのことです。 1コース上での撮影でシャッターを切る位置が近ければ、隣の写真と同じ場所をダブって撮影することになります。これをオーバーラップといいます。オーバーラップは通常60%で撮影されています。 隣り合うコースとの写真の重なりをサイドラップといい、通常30%で撮影されます。
人間は、2つの眼により遠近を判断できます。隣接した2枚の垂直写真は、巨人の眼から地上を見下ろしているようなものなのでラップしている部分については立体的に見る事が出来ます。このように、2枚の隣接した写真を並べて立体的に見る事を実体視といいます。 実体視の例